前回の記事でも書いた通り、ある程度のスピード&ペースで走破できる方はなかなかいないと思います。
そうではない凡庸な我々はどうすればよいのか?という感じで少しでも効率の良いレース運びができるような
テクニック・考え方を紹介して行きます。
基本的には選手はみんなラチ(柵)沿いを走るはずです。ラチ(柵)沿いの方が、なんたって最短距離ですからね。
ただし、そこはみんなが通る場所なので、直ぐに荒れてしまい凹凸が生まれてしまいます。
このダート駅伝の最大の難所がこの選手らが走った後ので凹凸なのではないでしょうか?
さて、競馬好きのダートおじさんとして、みなさんに観て欲しい動画がこちら。
最後の直線もの凄い足で外から追い込んで来るブロードアピールという馬の動画です。
15年以上前のレースですが、名実況・画のインパクトもあり
今でも語り継がれる人気のレースです。
このレースに限らず実際の競馬では、大外一気で最後に逆転するというレースが往々にあります。
それの要因の一つは人間のトラック競技ではあり得ない内外の馬場コンディションの差ではないでしょうか?
競馬場ではレースを行えば行うほど、距離的に有利なインコースはコンディションは悪くなり、アウトコースとの差が生まれます。
レースを行えば行うほど内が悪くなり、多少の距離損はあってもコンディションの良い外側を通った方がかえって省エネで速く走れるのです。
私、ダートおじさんのおすすめは・・・。
というのが良いと思います。
とは言うものの、周回が進むとなかなか平らな地が無くなって来ます。
ので、荒れたダートを進むためのコツを紹介します。
でこぼこのダートを進む際には1歩1歩地面に注意を払いましょう。
そうすれば少しでもふくらはぎの消耗を抑えることができます。
画像を見てください。
理想はこのように凸凹の凹に着地し、他のランナーが踏みしめた跡を行くのが良いですが、ジャイアント馬場さんが存命ならまだしもこんなに大きな足のランナーなど居ません。
極端に凸凹にはなりえずに現実は足がすっぽり入るような足跡はありません。
現実はこの画像のようにでこぼこが狭い間隔で犇めいている状態でしょう。
一番疲れる接地は、凸凹の凸の部分に接地してしまうことです。
でこぼこの頂点に接地してしまうと、接地後から地面に重心が掛かるまでに力が四方八方に分散してしまい、そこでのバランスを取るのに無駄なインナーマッスルを使い、
どんどんどんどん疲労が蓄積されてしまうことでしょう。
そう。接地の瞬間に無意識にバランスを取ることが多量のエネルギー、筋力を消費してしまう。
実はここがダート駅伝の肝と言えるかもしれません。
バランスを取るという工程を最小限に抑えて、エネルギーの喪失を抑える為の「妥協な接地」を紹介しましょう。
この画像です。
進行方向に傾いている面に接地・着地するように、一歩一歩地面を注視しながら、進むことをおすすめします。
接地の際に地面に掛かる力が同方向になり、バランスが崩れにくいのです。
1歩1歩接地を気をつけることで、無駄な体力・筋力の消耗を抑えることができるはずです。
特にバランスを取ることで使うエネルギーは甚大です。極力抑えることにしましょう。
たかが一歩、されど一歩。1周1000歩以上は使うのだから1歩のダメージ・蓄積の差はゴール直前には1000倍にもなって返って来ます。
なるべく道中の無駄なエネルギー消費は避けたいところですね。
おすすめは、やはり前半は抑える、もっと言えばラストの直線までゆっくりゆっくり消耗せずに進む。
そして最後の数10メートル〜100メートルをラストスパートする。という走法です。
私、ダートおじさんの船橋ダート駅伝ファーストランは、前にも書きましたが調子こいて1コーナーからエネルギーを使い2コーナーでは余力すっからかんでした。
競馬的には狭い狭いと言われる地方競馬場でも向こう正面にスタミナ空っぽ状態で取り残された時は広大な砂漠のような景色です。絶望のサハラ砂漠でした。
「あれ?生きて戻れるのかな??」と少々大げさではありますがこんな気分でした。
というわけで、とにかく体力・筋力は温存しましょう。
「ここまでくれば、残り走りきれるかな?」となったらペースを上げてチームのために1秒でもタイムを削ることにトライすると良いでしょう。
運が良ければ、実況のMCの方が拾ってくれるかもしれませんよ。
そしたら、先ほどの動画のブロードアピールの気分になれることでしょう。
というわけで、ダートおじさんとしてはラストスパートで全力疾走することをすすめます。
その理由は連載序盤で述べた「慣性の法則」の恩恵を受けれるからです。
ゆっくりとジョギングのペースで体力が尽きた場合、そのまま1mぐらいでピタっとストップしてしまいます。
これが、全力疾走で力尽きた場合は、慣性の法則で流しているだけで、10〜20mは稼ぐことができます。それもかなり速いスピードで
距離を稼ぐことできるので、消費エネルギーと距離で考えれば費用対効果的にもよいでしょう。
ただし、もちろん2周3周する人はその分の体力温存も考える必要があるので注意。
というわけで、7回に渡り私、ダートおじさん的な船橋ダート駅伝攻略法を記してみました。
これから船橋競馬場ダート駅伝や、全国の競馬場ダート駅伝に参加される方の参考になれば幸いです。
おつきあい頂きありがとうございました。
さて、ここで矛盾する様な動画を上げますが、みんなが外に進路を取る中、最後方だったのに内を突いていつの間に先頭になり、そのまま押し切ってしまった
ゴールドシップの動画です。
最短距離を取るのか、馬場のいいところを取るのか・・・。
結局はその場その場での臨機応変な対応が大事だという教訓でしょうか。人生でもスポーツでも会社経営でも同じですよね。大事なことです。